simapu2008-01-20

 自閉症の特徴としてこだわりが強いという心理があります。勿論、こだわりを持たない自閉症の方もいらっしゃいますが、かなりの確立で何かに対するこだわりが生まれます。ものであったり人であったり場所であったり、いくつかのこだわりを持つ事も多いです。
 ぽちぞうも物に対して強いこだわりがあります。お出かけする時には自分の気に入った物を持たないと不安でパニックを起こすのです。現在はお気に入りの物を入れた、ぽちぞう専用リュックを背負って行く事に執着します。リュックに入らないものは手で持っていくか、信用出来る相手の荷物に詰め込みます(特に外出用マザーバッグは移動に必須なのでそこに入れるのが安心な様子)
 一時期はお気に入りのタオルケットが無いと出かけない、という状態でかなり困りました。いわゆる某有名アニメに出て来る『ライナスの毛布』状態です。但し、車などに乗る時にタオルケットを持っていられれば大丈夫で、出先では「車さんにタオルケットを預かっていてもらおうね」と声をかけて車に置いていく事は出来ましたので、ライナスの様に引き摺ったりしなくて済んだのですが。
 このタオルケットがあれば、自宅以外でも安心して眠りにつきやすく、ちみぞう出産の時には平日は母親の実家に泊まり、休前日は家で寝ると言う生活をしていたので、タオルケットは母の実家と家をぽちぞうと一緒に往復していました。当然何か外泊をする際には必須のアイテムです。
 今日は母親と二人で外出したのですが、休み前に図書館で借りた新幹線、汽車などの鉄道系の本を持っていくと言って聞かず、大きくてリュックに入らない本4冊をマザーバッグに入れました。が、最近、ぽちぞうの外出にマザーバッグは必要で無くなったので(荷物が減った為)それを置いていくべく、懸命に説明をしましたが全く聞き入れず、ここで本を持って行くとどこに行くにも毎回その大きな本を持って行く事になる上、図書館に返却する時に大騒ぎ(気に入っていて持ち歩ける→自分のお気に入り所有物となる可能性が高い→お気に入りの所有物を手放すのに激しい不安と苦痛がある)になる可能性があるので今回家に置いていったのですが
・・・・・・orz
 母親の実家に向かう間中、チャイルドシートの中で暴れながら号泣し、短時間の移動であったにも関わらず到着した時には目が腫れた状態。拗ねて車から降りないと言うので、車のキーロックをしてぽちぞうを置いて実家に顔を出し、すぐおばあちゃんと一緒に迎えに行った(母親だけよりも信用出来る人が多いほうが気分が落ち着く為)時には、狂った様に車の中で暴れていました。おばあちゃんの顔を見たら、抱っこで移動出来るほどに何とか落ち着きましたが。
 自閉症と診断された現在では、ぽちぞうのこだわりに理解が出来る様になりましたが、それ以前は何故散歩に毎回決まった物(押し車)が無いとダメなのかわからず困っていました。何が一番困るって、ぽちぞうの散歩は1歳代で平均1時間半以上、長い時は2時間半に及び、殆ど移動時間nあてられ(公園などでじっとしていられない)、しかも家に帰るのを拒否、最後は疲れて抱っこをしなくてはならず、その時に抱っこしながら押し車を持たなくてはいけなかったからです。
 もう少し話が通じるようになれば、これも思い出に変わるのでしょうが、現在はまだまだ苦労が続きます。