画皮〜千年の恋

《第十二回》

今回からの登場人物
○余直:ユージー…竹籠売り。シャオユエの結婚相手。
○紗羅:シャルオ…血駝寨(けつださい)の盗賊団の首領。難産で亡くなった妻呂玉香(リュイユーシャン)を一途に愛している。
〇薩摩門:サーモーメン…血駝寨盗賊団。

◇結婚式に乗り込んできたパンヨンと式場を出て庭で手合わせするワンシェン。勝負はパンヨンが勝ち「これではペイロンは任せられない」と言うが「一番ペイロンを愛しているのは自分だ」と言うワンシェンに矛を渡して立ち去る。
◇その後二年が経ち、パンヨンは音信不通になっているパンヨンに代わって、ワンシェンが都尉になっている。平穏な生活を送っているワンシェンとペイロン。
◇人間、シャオユエから皮を奪って成り代わったシュシュ。旦那であるユージーの愛を得る為に、竹籠を編んだり、料理を作ったりするが、今まで経験が無かったの事ばかりなので上手くいかず、妖術を使う事にする。しかし人の皮をかぶったまま妖術を使うと、皮が腐っていってしまうため、シャオユエ(の姿)を愛して着いてきたシャオイーに人の心臓を持ってくる様に命令する。
◇しかし、ユージーは結婚式からシャオユエが代わってしまったと感じる。愛しているかと問うシャオユエ(シュシュ)に答えられない。結婚前は素朴で倹約家だったシャオユエが、豪華な食事を作り、出来なかった竹籠を作っている、その違和感からシャオユエが別人になってしまったとシュシュに告げる。シャオユエはどこに行ったのかと問い詰めるユージー。自分が愛されていない、愛されるのは外見である皮だけだと憤ったシュシュはユージーを殺す。
◇住んでいた村を出て盗賊の山寨を見つけるシャオユエ。略奪された女性達に紛れ込んで中に入る。シャオユエを気に入ったサーモーメンに、首領であるルシャオの事を聞き、興味を持つ。話しを全て聞くと心臓を抉って殺す。
◇その後、謎の死に方をしたサーモーメンの事をルシャオに問われ「覆面の男達に殴られてわからない」と答える。その際、怪我をしたと聞き出した情報であるリュイユーシャンと同じ箇所の傷をルシャオに見せる。傷の手当をして家族下に返すというルシャオに、家族はもういないので寨で身の回りの仕事をさせて欲しいと願い出る。盗賊の宴で給仕をするシャオユエにちょっかいを出す盗賊。シャオユエはルシャオに告げ、盗賊は始末された。自分の願いを聞いてもらえると満足そうなシャオユエ。
◇シュシュを探すシアビン(ビンビン)は砂漠に迷い込む。ガマちゃんに話しかけている所を、蜥蜴の姿になったシャオイーが見てシャオユエに報告する。シャオユエは砂漠を抜けられる筈が無いと、放っておくようにと言う。その後シアビンの食べ物も尽き、ついに水も尽きるが、妖怪が近くにいると法具が告げる。立ち上がり、妖怪のいる方向を定めようとする。
〜あらすじここまで〜
◇シャオユエとなったシュシュ、平和に暮らすペイロン、仇打ちの旅をするシアビンと、ヒロイン達は三者三様です。美しくありたい、常に愛されたい、その為には手段を選ばず、愛されたらその相手の心臓を奪うと思考の三段跳び状態のシャオユエは、残酷な妖怪として頑張っております。愛される為に妖術を使って、その妖力を補充する為に心臓を、と何やら鶏と卵の様な状況ですが、妖怪の思考では無問題なのですね。それにしてもシュシュとシャオユエを使い分けて書くのがわかり難いですよ、しくしくしく。
◇シャオユエを愛して着いてきたシャオイー、見た目がシャオユエなら良いらしいです。シュシュに「あなたが愛しているのは皮なの?私はシャオユエでは無い」と言われても「でも愛している」と答えます。人間シャオユエには声をかけられなかったけれど、今は狐妖であるシュシュだからシャオユエのそばにいて話しかけられる。崇拝といった感じなのでしょうか。
◇死にそうなシアビンですが、大変な状況でも和みパワーを感じてしまいます。ゆんゆん。明るくて、人情家で、感情表現の豊かな彼女は可愛い降魔師です。頑張れ、超頑張れ。まあ、今すぐ頑張ったら話しが終ってしまいますが。