特別高等支援学校と特別支援学校と分教室

◇自分が中学生だった頃は、偏差値とアテスト(当時神奈川の市立中学二年生が受けていたアチーブメントテストの略称、現在は全廃されている)で、受験する公立高校が半自動的に決まるとのほほんとしていたのです。実に気楽な太平楽な中学生でした。公立高校に入れなくても、先生にお願いすれば入れる私立高校(先ず受かるであろう)を紹介してもらえると思っていました。全くもって太平楽な中学生でした。実際、お気楽な気持ちで私立を受験して、その後お気楽な生活を送った上に、お気楽に専門学校に入り、中退した
訳ですが…。親不孝。
◇さて、息子ぽちぞうが障碍児という事で、太平楽な中学生だった自分が知らない療育という分野からの中学卒業後の進学を知る事になって、最初の疑問は『特別高等支援学校と、支援学校と、養護学校ってどう違うの?』という事でした。先生方が当然の様に繰り出してくるこの単語、気になって調べました。結果、調べなくても親がやる事は決まっていて、知らなくても困る事ではありませんでした。勿論、知ってて損はしないのですが。
◇特別高等支援学校は、知的障害が軽度で自立通学が可能な生徒を、障碍者枠での企業就職を目標として指導する学校です。
校内に作業場や企業で働く為の施設を有しています。運動場も体育館もあります(プールのある学校もあります)。
高等という文字が入っていますが高等学校ではありません。その為、高校卒業資格は取れません。特別支援学校高等部卒業資格が取得出来ます。大学受験資格はあります。やったー。
◇特別支援学校は、障害のある幼稚園児から高等学生までの園児児童生徒に、各段階に準じた教育と自立を目的とした学校です。特別支援学校というのは、養護学校、盲学校、聾学校の全ての総称です。障害の状況、程度によって卒業後の目標が変ります。
運動場、体育館、プールなどを有しています。
こちらも高等部を卒業すれば大学受験資格が得られます。
◇特別支援学校分教室は、神奈川県内に20校あります。全て養護学校の分教室で、公立高校の空き教室を使い、個別の学校ではありませんので学校長先生はおらず、教室長の先生がいらっしゃいます。教室のある学校の施設は使えません。使用している複数の部屋を教員室、保健室、指導室、教室などで分けて使っています。一部屋を仕切りでわけたりもしています。
知的障害軽度、自立通学可能な生徒を、障碍者枠での企業就労を目標として指導しています。校内に就労作業を学べる場所はありませんので、近隣で受け入れてくれる企業で体験学習を多く行ないます。
本校の運動会や文化祭等のイベントにも参加します(当然本校で行われます)。

夏前から学校見学ラッシュ、なのですよ

◇夏休み前、夏休み中、と続いていた、養護学校養護学校分校、特別支援高等学校の見学、説明会、オープンスクール、文化祭と、中学校からたくさんのお知らせが続いています。
◇親子で見に行った方がやる気が見えて良い、などと言われていますが、最終的に入学考査(学校によって求められる能力レベルに差があります)の後に待っているのはくじ引きです。春に行なわれる三年生向け説明会に出ないと、考査すら受ける資格が無くなり、親はやる気と協力体制が整っている所(実習先等に親も即対応出来る)を見せ、生徒はやる気と健康っぷり(企業採用されたらしっかり通勤出来る)を見せる、などと頑張って頑張って頑張ってた最後がくじ引き。
◇当然くじ引き前には入学考査がありますが、進学したい人数と、受け入れられる人数に、差がありすぎるのが現状です。まあ、人事を尽くして天命を待つというやつですね。もきゃー。
◇企業就職率の高い、特別支援高等学校は横浜市内に二校しかありません。日野中央と二ツ橋、たった二校に対して入学基準を満たした愛の手帳(養護手帳)B2所持希望者が入学考査を受けるのです。カオス。
◇特別支援高等学校は無理そうだから、次に企業就職率の良い養護学校の分校を目指すよ、とするとどうなるか。分校は県立高校の空き教室を間借りしている為、クラス数も各学年一つだったりします。しかも、教室のみ間借りしているので、校庭や特別教室などの施設は一切使えません。在籍している中学校の近くの高校に設置された分校の案内は来ますが、通えるけれど遠い所からの案内は来ない事も多いです。担任の先生に相談したり、インターネットで調べるしかありません。むきゅー。
◇小学校までずっと、「ゆっくりで良いんですよ」「子供の成長をサポートしながら見守って下さい」だったのに、中学校はいきなりフルスロットル。なのです。

体育大会の事

横浜市立中学校の個別級(支援級)に座席すると、個別級のみの学校行事に参加しなくてはいけません。これは小学校にもあって、他校との交流を目的とするものも多いのです。
◇そんな個別級のイベントの一つに『体育大会』があります。保護者が現地まで連れて行く学校もありますし、集合して先生が引率する学校もあります。いずれにせよ、家族や保護者の見学は自由なのですが、入場するには事前配布された目印が必要です。
◇朝から出てお弁当持ち、今年は事前練習でぽちぞうの先輩のパンがカラスに取られるという面白アクシデントもあったそうで、ぽちぞうは「僕のパンはリュックのチャックで守るよ!」と気合が入っています。腹が減っては戦は出来ませんから、重要ですよね、パン。
◇朝から三ツ沢グラウンドに集まって陸上競技をするのですが、10位までは賞状が出るそうで、スプリンターでは無いものの体力はあるぽちぞうは長距離に登録したとかで、一緒に走るクラスメート達と作戦を立てたそうです。ちなみに全員参加の短距離は「諦めずに最後まで全力で走る」が目標だそうで。

お菓子の実物を見せるという事

◇ぽちぞうがリハビリセンターに通い始めてから、今までに大量の絵カードと呼ぶものを作りました。言葉での意思疎通が難しいので絵を描いてわかるようにするという物です。
◇通園では実物を見せて選ぶという事をしていました。毎日行っていたのは、おやつの選択です。その日のおやつを子供が選ぶのですが、発達の段階に合わせて選択時に見せる物が違います。
◇おやつは二種類から選びます。その見せ方が、
◎実物をお皿に入れて見せる
◎実物をビニールパックに入れて見せる
◎実物を入れたパックを付けた空のパッケージを見せる(これにより、パッケージと中身が紐付けされていく)
◎空のパッケージを見せる
で、欲しい物に勢いよく触ってしまう子はパック越しに見せる、発語のある子は指差しだけでなく「こっち」等の言葉を言わせる、といった方法を使っていました。
◇ぽちぞうは発語と意思表示がはっきりしていたのですが、時々「こっちこっち」と両方欲しがったりという事もありましたが、絶対一つしかもらえない事が続いた結果、食べられなかった方は帰宅後のおやつにするという方法で、通園のおやつの時間できちんと選択出来るようになりました(通園で使われるおやつを教えていただいてストックし、連絡帳で食べたがったおやつを教えていただくという対応)。
◇入園時実物から選んでいたぽちぞうも、段階を踏んで年少の終わり前には、パッケージで選べる様になりました。
自閉症のみんながそうという訳ではありませんが、私の知っている自閉症の子供達は
◎パッケージの写真が実物と同じとわからない
◎イメージイラストからイメージを読み取れない
◎写真と実物が違うと感じる(光の当たり具合等、少しでも違う物は違うと判断する)
◎パッケージの情報量が多すぎて、どこに注目すれば中身がわかるのかがわからない
といった様子でした。
◇健常者だって実際の物を見て、思っていたのと違うと感じる事がある訳で、ましてや自閉症の子供達は開けて現物を見て初めてそれがわかるのです。実際に見るという事が大切なのだなと思った体験でした。
◇現在、成長したぽちぞうはコマーシャルを見て、商品がわかるようになりました。以前は商品以外の情報が多すぎて、何のコマーシャルかきちんと理解出来ていなかったと。しかも、車はワープ出来るし、ジュースを飲むと空を飛べるし、チョコレートを食べたらダンスをしてしまう、などという勘違いもあった様で。楽しい勘違いではありますが、息子よ、それは無理だ。

学校見学時の子供の登校評価の事

◇普通校の見学については全くわからないのですが、養護学校やその分室、特別支援高等学校の見学を生徒連れでする場合、学校の出席はどうなってしまうのかが気になった事があります。
◇長男ぽちぞうは自閉症で癲癇持ちですが、体力だけはしっかりあって、通園から小学校まで無遅刻無欠席、唯一の休みがインフルエンザで出席停止の為、休みにならなかったという強者です。
養護学校の入学考察はあまり出欠席を重視しない様ですが、特別支援高等学校(通称特支)と養護学校分室は出欠席がかなり重要視されると聞いています。これは卒業後の進路の問題で、どちらも企業就労を目指すので元気に毎日出勤出来るかの指針になるからだそうです。
◇ぽちぞうは療育手帳の判定B2の中でも、下限ぎりぎりのB2なので、入学考察でB2上位の生徒さんと比較された場合、出席状況と普段の様子で点数を稼ぐしかありません(多動で叫んだりするので、愛想の良さや素直さでの勝負になりそうですが…)。
◇そんな訳で、平日に行なわれる学校見学の為の遅刻と早退はどう扱われるのかが気になって先生にお聞きしたところ、学校見学の為であれば出席扱いになるとの事。寧ろ子供を連れてどんどん見学に行きまくって下さい。といわれました。ただし、見学時も様子を見られますから騒がない様に、と。デスヨネ。

レシピ覚書◇炊飯器タコ飯

simapu2018-07-05

◇材料◇
お米:2合
蒸蛸:200g位
枝豆:冷凍鞘付き200g位(生でも良いです)
醤油:大匙1と1/2
味醂:大匙1と1/2
出し汁:炊飯器の2合メモリ分(400cc程)

◇手順◇
1:出し汁を用意する。昆布鰹節で煮出して取る。出汁パックを煮出して取る。等、手間と時間にあった方法で用意。多めに取ってお澄まし、味噌汁等を一緒に作ると良いです。

2:お米を研いで笊にあげておく。

3:枝豆を鞘から出しておく。

4:蛸をやや薄めに切って塩で揉んだのち、水洗いして水気をきる。

5:炊飯器にお米を入れてから出し汁を二合の目盛りまで入れる。

6:醤油と味醂を入れてざっと混ぜる。

7:蛸と枝豆を入れて炊飯開始。(炊き込みモードがあればそれで、無ければ通常炊飯モード)

障害児のデイサービスの事

◇デイサービスを利用しているというと、大概「介護してるの?」という反応をいただく。確かに、近年ご老人向けのデイサービスは増加しており、そのサービス内容は施設への送迎、外出の送迎、入浴介助、余暇活動、食事介助等、多岐に渡って行われていますが、我が家の場合、役所のカテゴリでは児童になるぽちぞうが受けているサービスになります。
◇役所での手続きは『障害児通所施設への支援給付』となっています。この場合児童といっても12歳まででは無く、少年とされる18歳までサービスを受ける事が出来ます。
◇ぽちぞうが未就学児だった頃も、障害児の一時預かりサービスの利用を勧められたのですが(母親の負担が大きかった為)、施設の数がとても少なく、予約開始日に即、より障害の度合いが重いお子さんの予約でいっぱいになってしまう状況でした。
◇それから数年で横浜市の障害児通所施設の民営化が進み、現在はどこの区にも多くの施設が出来ました。ぽちぞうもとても良い施設に通えるようになりました。
◇殆どのデイサービスで送迎を行なっており、看護士さんも常駐されているので、まだ使われていない方に聞かれた時にはご検討をお勧めしています。費用ですが横浜市の場合、市民税の納税額によって支払いの上限額が決まっています(その他に実費が必要)。
◇通所施設の活動も施設ごとに異なるので、通所ご検討の際には活動内容のチェックも是非なさって下さい。